見えることにはお金を使えても、
見えないことにはお金を使いたくないという人がいる。
例えばある経営者の考え方は・・・
商品開発、設備やシステムの導入、スタッフを雇うなど
目に見えることにはお金を掛けれる。
「銀行も融資してくれますし」
「補助金もおりますし」
「スタッフを雇うことは社会貢献ですから」
そんな風にしてあまり考えることなく見えることにはお金を使うことができる。
「当たり前やん、全部必要なことやないか!」そんな声が聞こえて来そうだが、
上記の見えることは資産にもなるし負債にもなるのである。
- 資産とは?=お金を生み出すもの
- 負債とは?=お金を奪っていくもの
である。
あまり考えずにお金を使うと多くの場合、それらは負債となっているのである。
見えることにお金を掛けることは周りの賛同も得やすいし、
自分も有効利用している感を感じられて罪悪感もないのだろう。
では、商品開発、設備やシステムの導入、スタッフを雇うことが、
きちんと会社の売上を生み出すことにつながっているであろうか?
それら見えないことを資産にするためには、
まずは見えないことにお金や時間やエネルギーを使うことが必要だと思う。
それなのに見えないことにはお金を掛けたくない、
時間もエネルギーも使っていない経営者がいる。
その結果「売上が中々上がらんのですわ〜」と困っているのである。
これは私が起業する前の話になるので、もうかれこれ15、6年ぐらい前の話になる。
当時起業しようとしている知人がいたので、起業の話をよく聞いていた。
- 自宅をリフォームして事務所と作業場作ってん
- これ最新の機械導入してん、凄いやろ
- 電話とファックス回線、コピー機と社印、看板もいるな
- スタッフも雇わんとな
そんな話を聞いていたので、「自分でビジネス始めるんか、凄いな。」と思っていたのだが、
半年ほど経って会う機会があって、話を聞いてみると
「仕事がない、全く売上が立っていない」と真っ青な顔をした知人がいた。
事務所や設備やスタッフなど見えるものは抜かりなく準備していたのだが、
いざ起業してみると肝心な仕事がなかったのである。
そんなことも間近で見ているので、その後私が起業を考えたときには
『ビジネスにはまず何が必要か?」ピンとくるようになっていた。
「見えることよりも見えないことの方が重要だ」
その見えないこととは何か?
見えないこととは、売上、仕事を取ってくること、つまり、お客さんに商品・サービスを買ってもらえるしくみ=営業のしくみをつくることである。
経営者はみんな営業のしくみより、自分の仕事や商品・サービスのことが好きだし大事だと思っている。
でもこの営業のしくみは経営の土台だと私は考えている。
この土台によって、商品、設備やシステム、スタッフが、
負債になるか資産になるかが決まるのである。
だから、売上を上げたかったら、
営業のしくみにお金と時間とエネルギーを掛けよう。
営業のしくみについてはまた別の記事でお伝えしたいと思う。