こんにちは、海堀芳弘です。
いい商品を提供しているのに売れない…
「いい商品が売れる商品に違いない!」と思って、
- 売れる商品を探したり
- 競合にない商品を開発しようとしたり
- 商品の質を努力して高めようとしたりしてるけど
- 一向にお問い合わせが来ない、商品が売れない…
そんな状況、ありませんか?
実は僕も、売れる商品=品質の高い商品だと思っていました。
- クライアントの商品の価値はどこにあるのか?
- どうしたら競合に勝てるのか?
そんなことを考えてWEBサイトを作っていたんです。
でもダイソンのCEOのインタビューを見たときに、『商品の品質が高ければお客さんが買ってくれるわけではない』ということを理解しました。
それからWEBサイトの伝え方を見直したところ、クライアントのホームページからお問い合わせが来る、商品が売れる、ということが増えていきました。
今日は、WEBサイト作成歴20年の僕が、WEBサイトなど営業ツールで使える「それ売ってください」と言われる商品の伝え方をお伝えします。
ダイソンのCEOのメッセージ
日本の家電メーカーとダイソンの違い
まず、前提となる背景をお話しします。
日本の家電メーカーは、品質を高める開発費用に多額の予算をかけています。各社が「競合に勝てる高い品質の商品を」と開発競争をしているんですね。
でも結果はどうでしょうか?
消費者に選ばれない、価格競争になってしまっている、というのが現実です。
一方、ダイソンは結構価格が高いのに、消費者に選ばれています。
実はウチでもダイソンの掃除機を使ってたんです。
- 吸引力がスゴイし
- 何年経っても吸引力が落ちない
- 紙パックがないので交換しなくていいし
- 見た目もオシャレで洗練されている
「ダイソンやっぱスゲー」って思ってたんですけど…
実は今は、日立の掃除機を使ってまして、気づいてしまったのですが「吸引力、ダイソンよりスゴいんです!」
機能でいったら日本製の方が優れてるぐらい、というか、性能はみんないいからもうわからん、というのが正直なところです。
じゃあなんでダイソンの掃除機の方が人気なんでしょうか?
ダイソンのCEOのインタビュー
そんな疑問を持っていたとき、ダイソンのCEOのインタビューを見たんです。
インタビュアーがこう質問していました。
「なぜダイソンの製品はヒットしてるのでしょうか?」
「日本の家電メーカーは今苦戦していると思います。ダイソンに見習うべきところはありますか?」
それに対して、ダイソンのCEOはこう答えました。
「日本の家電メーカーのテクノロジーは素晴らしいと思ってます。私は日本の技術を尊敬しています。」
その技術を持って顧客体験から考えて製品を設計すれば、素晴らしい製品ができるんじゃないでしょうか?
この一言がマーケティングを言い当てているなって、僕は感動しました。
売れるポイントがズレていた!
「顧客体験から考えて製品を設計する」の意味
「顧客体験から考えて製品を設計すれば、素晴らしい製品ができる」この一言がマーケティングを言い当てているなって感動しました。
売れるポイントがズレていた、ということに気づいたんです。
販売側は「商品の品質が高い=売れる」と勘違いしています。
でもお客さんはどう思っているか?
「多機能か知らんけど、私には使えないし、必要ない!それより、この商品は私の悩みを解決してくれるの?」
お客さんは、自分の悩みをピンポイントで解決してくれる商品がいいと思っているんですね。
ダイソンが理解して行ったこと
ダイソンのCEOはわかってたと思うんです。「良い商品だから売れるのではない」ということを。
ダイソンがやったことは何か?というと、最初は消費者の悩みを圧倒的に解決すること。
たとえば「この掃除機、吸引力弱いな~、全然吸わへん!」という悩みに対して、吸引力の強いサイクロン方式を開発しました。
そして、イメージを作りました。「ダイソン 吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機」というキャッチコピーです。実際、日立の方が吸引力スゴいにも関わらず、です。
一般の掃除機とダイソンという図式を作ったんですね。
ダイソンはイメージで売れている
ダイソンの掃除機はイメージで売れています。
そのイメージは、最初の圧倒的な差別化から生まれました。それは、サイクロン方式を最初に出したこと。
中が見えるデザインは、いかにも強力に吸ってる感があって、しかもオシャレ。
最小限の機能に絞っている。操作系などもシンプルでオシャレ。
「オシャレで吸引力半端ない」というイメージ、ダイソンと一目でわかるデザイン、「これを持ちたい」と思わせてくれる。
これらがダイソンという信頼を生み出しているんです。
本当の売れるポイント
売れるポイントは、商品の方を向くのではなく、お客さんの方を向くということです。
商品の品質や機能を命かけて向上させるのではなく、最初に圧倒的な差別化を作って、イメージを作る。
具体的には、お客さんの「こんなことに困っている→こんなのあったらいいな」を具現化する。
お客さんの欲しいこと、人は自分の欲しいものは案外わからないものです。言われてはじめて「そうそう、それ、それが欲しかったの!」となるんですね。
そして、それをキャッチコピー、商品コンセプト、自社サイトなどを通してイメージにする。
お客さんの欲しいものを伝えて売れるようにする方法
では、具体的にどうすればいいのか?解説していきます。
ステップ1:圧倒的な差別化を作る
お客さんの「こんなことに困っている」を具現化する
まず、自分の商品を購入するお客さんは、普段どんなことに困って悩んでいるか?を考えます。
掃除機だったら:
「この掃除機、吸引力弱いな~、全然吸わへん!」
「掃除機使ってると、なんか臭いのよね、うちの子によくないよね?」
のような、思ってるけど、あえて言葉に出してない悩みです。
- お客さんの「こんなのあったらいいな」を具現化する
- 次に、その悩みに対する解決策を具現化します
「この掃除機、吸引力弱いな~、全然吸わへん!」 → 吸引力が強力なサイクロン方式
「掃除機使ってると、なんか臭いのよね、うちの子によくないよね?」 → 排気口からホコリが漏れ出すという弱点を克服する機能
もちろん、実際にその問題解決ができてなかったら詐欺になってしまいますので、ご注意を。
ステップ2:イメージを作る
キャッチコピー
イメージを言葉にします。
「吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機」
「部屋の空気よりキレイな空気を排出します」
商品コンセプトをはっきりとさせる
イメージを表現します。
- 圧倒的な吸引力
- ただひとつの
- 空気がきれいになる
ただオシャレじゃなくて:
- 吸引してるところを見せるデザイン
- 一目でダイソンとわかるシンプルなデザインとカラー
- いかにもクリーンそう
自社サイトでコンセプトに合ったイメージを表現し伝える
自社サイト全体でイメージを作っていきます。
- 圧倒的な吸引力
- ただひとつの
- クリーン
僕のサイト作成でも、このイメージ作りを意識しています。
まとめ
今日のポイント
こんないい商品を提供しているのに売れないという状況を抱えているときは、売れるポイントがズレているかもしれません。
売れるポイントがズレているとは:
- 自社は「商品の品質が高い=売れる」と思っている
- けれど、お客さんは「この商品は私の悩みを解決してくれるの?」と思っている
- つまり、商品の方を向いていて、お客さんの方を向いていなかったということ
売れるポイントがズレていると、競合と比較されて選ばれなくなってしまいます。
お客さんから「それ売ってください」と言われるようにするためには:
- 売れるポイントを合わせること
- 商品の方を向くのではなく、お客さんの方を向くことです
具体的には:
1. 圧倒的な差別化を作る
- お客さんが普段どんなことに困って悩んでいるか?を明確にする
- お客さんの「こんなことに困っている→こんなのあったらいいな」を具現化する
- 実際にその問題解決ができる商品を作る
2. イメージを作る
- キャッチコピーで、お客さんの欲しいものを伝える
- お客さんの悩みを解決するイメージに沿った商品コンセプトを、商品を始め全てに一貫性を持たせる
- 自社サイトで、コンセプトに基づいたイメージを表現して伝える
お客さんの方を向いて、お客さんの欲しいものを伝えることで、競合と比べられなくなって、お客さんから「それ売ってください」と選ばれるようになる
最後に質問があります。
ぜひ、シェアしてみてください。
今日もここまでお読みいただきありがとうございました。
この記事があなたの助けになって、あなたが少しでも元気になれたらうれしいです!