こんにちは、海堀芳弘です。
一生懸命尽くしているのに、なぜか業者扱いされてしまう…
一生懸命お客さんのために頑張っているのに、なぜか評価されない…。
- やりたい仕事ができていない
- やりたい条件で仕事をやらせてもらえない
- 納期を急かされてしまう
- 何度も修正を言われてしまう
- 言われた通りやっても、あまり評価されない
- 値段が高いって言われる
- 「今回はなかったことに」って言われる
平たく言うと業者扱いされている状態。
起業したら、もっとワクワクと自分らしいビジネスができると思っていたのに、気がついたら自分らしさから程遠いビジネスになってしまっている。
なんでこんなことになってるんだろう?その原因を探っていくと、実はこんな仕事のやり方に問題がありました。
お客さんから「これをこんなふうにしたい」って要望を言われると、
- 「わかりました」とお客さんの要望に忠実な仕事をする
- お客さんに言われたことを言われたように対応する
一見お客さんにとって素晴らしいパートナー的な仕事に見えるのですが、実は、御用聞きになっちゃってることが問題だったのです。つまり、お客さんが言ったことを、そのままやってることが問題なのです。
では、
- なぜ「御用聞き」になっちゃうとダメなのか?
- なぜ自分らしいビジネスが実現できないのか?
これから僕の体験を通してそれを探っていきます。最後までどうぞ楽しんでご覧ください。
なぜ御用聞きになっちゃうとダメなのか?
僕の過去の仕事の話ですが、クライアント=食材会社のコンサルをしていたときの話です。
クライアントに、新規のお客様から「飲食店を新規オープンするので食材を仕入れたい」と依頼がありました。どういうふうに対応したらいいかの相談を僕が受けたのです。
僕は”最初が肝心だな!”と思いました。
お客さんの本当に欲しいものは何か?
海堀どんな依頼ですか?
クライアントうちの提供する食材を仕入れたいと。
なのでどの商品を提案すればいいか考えてます。
商品の良さをわかってもらうためにどのように提案するのがいいですかね?
海堀その飲食店のオーナーは何を欲しいと言ってきましたか?
クライアント食材を仕入れたい
海堀飲食店のオーナーが本当に欲しいものは食材でしょうか?
クライアントえ・・・・・。食材じゃないんですか
海堀もちろん食材は欲しいのですが、その食材は何のために仕入れたいのですか?
クライアント美味しいメニューをつくるため
海堀では、なぜ美味しいメニューをつくりたいんですか?
クライアントお客さんに美味しいって言ってもらって、店を繁盛させたいから?
海堀そうですよね、店を繁盛させたいんです。それが飲食店オーナーの本当に欲しいことです。
業者かパートナーか、どちらになりたい?
海堀商品を供給する仕入れ業者と思われるか、なんでも相談できる頼れるパートナーと思われるか、どちらがいいですか?
クライアントパートナーと思ってもらいたい
海堀飲食店が言ってきた食材の供給に応えるだけでは、ただの仕入れ業者になってしまうと思います。
なので、その飲食店がうまくいくように、こちらが先回りして考えるんです。
クライアント先回りして考えるってどういうことですか???
御用聞きからパートナーになる視点の違い
頼れるパートナーになる人の最初の一言
ここでちょっと話を整理します。
頼れるパートナーになれるかの分岐点は、最初の一言にあります。
お客さんに「食材を仕入れたいんです」と言われたとき、「わかりました、いい食材を提案します!」という返答では、食材を仕入れる単なる業者になってしまいます。
では、どんな返答をすれば良かったのでしょうか?
「どんなお店にしたいですか?」といった質問をするのが、頼れるパートナーになる第一歩となります。
お客さんが本当に欲しいものは何か?
まず、飲食店オーナーが本当に欲しいものを、オーナーの言葉から深掘りして考えてみます。
食材は何のために欲しいかというと、美味しいメニューを作るためです。美味しいメニューを何のために作るのかは店の繁盛のためですよね。
ということは、オーナーが本当に欲しいものは「食材」じゃなくて「店の繁盛」なのです。
この本質がわかれば、
- 店の名前をどうする?
- 店のメニューをどうする?
- 店の内装をどうする?
- 食器はどうする?
といったアイデアが見えてきます。
実際、どのように話を進めていけば、頼れるパートナーとして思ってもらえるのか?具体例を次で紹介します。
どうすれば頼れるパートナーとして思ってもらえるのか?
先回りして考えるって?
先ほどクライアントから「先回りして考えるってどういうことですか???」と聞かれました。先回りして考えるってどういうことなのでしょうか?
海堀まず、飲食店オーナーに、コンセプト=誰に何を提供する飲食店なのか?をお伺いして、そこを一緒に考えましょうか?という提案をしてみたらどうでしょうか?
飲食店のコンサルになるんです。
クライアントえ?、コンサルになるんですか?
コンセプトってどのように考えていったらいいんですかね?
海堀例えば、次のようなことを、飲食店オーナーに質問して言語化していくんです。
- 誰(顧客対象)のためのどんな体験をするための飲食店なのか?
- 顧客対象は、なぜその体験をしたいのか?=どんな悩み問題を解決したいのか?
- その解決にはどんな風にどんなことを提供すればいいか?
海堀それから、我々が飲食店オーナーだったらどうするか?も一緒に考えて準備して行くんです。
クライアントわかりました。できるかな?
まぁとにかく、それを準備して商談に行ってきます。
それから、半月ほど経って、クライアントから報告がありました。
クライアント飲食店オーナーには、コンセプトを考えましょうという提案に『いいね!』と好感触を持ってもらえました。
クライアントそれで、店のメニューや内装や食器なんかも一緒に考えてもらえませんか?っていうことになりました。
ということでその話は進んだのですが、また半月ほど経ったときにクライアントからの再報告がありました。
その話が、まさに「コンセプトって大事やな!」と思わせてくれる出来事でした。
コンセプトが決まってないと全てがチグハグ
海堀あの飲食店の話どうなりました?
クライアントえぇ、それが…、コンセプトが大切という話は分かってもらえたと思ったのですが…
いざ、店の内装や料理のメニューや、食器や販売コーナーの商品がチグハグというか…
店舗の設計士さんも、料理人の方もそれぞれが『オシャレなもの』『美味しいもの』を作るということしか考えてないようで…
はっきり言ってコンセプトが伝わってないというか、ないんですね。
店の内装や、料理や、食器をどうしたらいいと思います?ってオーナーに言われて…
『それは、コンセプトがないからですよ!』とはオーナーには言ってないけど、改めて、コンセプトの大切さというものを身に染みて思いました。
やっぱり、ビジネスの根幹となるコンセプトがないと、どんなに個別の要素が良くても、全体としてバラバラになってしまうんですね。
単なる業者か頼れるパートナーかで、ビジネスの自由度が変わってくる
最初の質問で、業者扱いを受けるか、頼れるパートナーになれるかが決まる
その先、その飲食店の案件がどうなったのかは僕は把握していません。
だけどおそらく、お客さんに言われるまま、御用聞きで食材を提供していたら、
- 業者扱いされていたり
- 急な納期を言われたり
- 自分が本意じゃない商品を要求されたり
- 値段交渉されたり
していたでしょう。
でも、最初の提案の方向(というか質問)を変えるだけで、食材を仕入れる単なる業者から、少なくとも相談できる頼れるパートナーとして思われている状態になったのです。
頼れるパートナーになれると
単なる業者か頼れるパートナーかで、ビジネスの自由度が大きく変わってきます。
パートナーとして選ばれると:
- 頼れる人としてこちらの存在を大切に扱ってくれる
- やりたい仕事ができる(勧めたい提案ができる)
- こちらのやりたい条件で仕事ができる
- 「できるだけ早く」とは言われるかもしれないけど急に急かされることはない
- お任せで信頼して依頼してくれる
- 「いつも頼りにしてます」「助かってます」と感謝される
- 価格もこちらの言い値で購入してくれる
- 「相見積もりなんて考えられない」と無条件で依頼してくれる
こんな自分らしいビジネスが実現するのです!
まとめ
今日のポイント
業者扱いされるか、頼れるパートナーになるかの分岐点は「質問」。
「食材を仕入れたいんです」とお客さんに依頼されたとき、
- 「わかりました、いい食材を提案します」という返答→業者扱いされる
- 「どんなお店にしたいですか?」という質問をする→頼れるパートナーになれる
お客さんが言ってることと、お客さんが本当に欲しいものは違うので、お客さんが本当に欲しいものを深掘りすしていく。
飲食店の事例でいうと:食材はなぜ欲しい → 美味しいメニューのため → 美味しいメニューをなせ作りたい → 店の繁盛のため
「なぜそれが欲しいのか?」を考えて聞いていくと、本当に欲しいものが見えてくる。
パートナーになると、自分らしいビジネスが実現できます。
- やりたい仕事ができる
- やりたい条件で仕事ができる
- 感謝される
- 価格も納得してもらえる
これが自分らしいビジネスなのです。
最後にあなたに質問です
ぜひ、あなた自身のビジネスに当てはめて考えてみてください。
言語化することで、あなたの解釈が変わるかもしれません。
今日もここまでお読みいただきありがとうございました。
この記事があなたの助けになって、あなたが少しでも元気になれたらうれしいです!

